だれが、優位か?
国 - 州 - 市
小川 トップダウン
蔵内 ボトムアップ
谷口 ミドルアウト?
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谷口 ミドルアウト?
福岡知事選 「想定外」谷口氏参戦 自民人選、混迷深まる
2011.1.29 02:17
今春の福岡県知事選に向けた自民党県連の候補募集は28日正午で締め切られ、3氏が競う構図が固まった。麻生太郎元首相が推す元内閣広報官の小川洋氏(61)と、小川氏擁立に反発する県議らが出馬要請した党県議団会長、蔵内勇夫氏(57)の対立に、民主、自民、公明3党の相乗り候補を目指す九州大教授、谷口博文氏(56)が割り入った。谷口氏の参戦という「想定外」(県連幹部)の展開に選考の行方は混迷の度を深めている。
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「麻生先生と私が対立しているとは思わない。中央官僚と地方議員の戦いだ」
蔵内氏は28日朝、地元・筑後市の事務所で産経新聞などの取材に応じ、出馬要請を受諾する考えを表明。官僚出身の小川、谷口両氏との対立軸を強調した。
麻生氏が小川氏擁立に動いたのは昨年11月。これに対し古賀誠元幹事長(衆院福岡7区)やベテラン県議らが反発、蔵内氏を立てる構想が浮上した。
党の推薦が得られなければ立候補を取りやめる考えの蔵内氏に対し、小川氏は推薦がなくても出馬の意向。蔵内氏推薦の場合、一部の自民党県議らが小川氏側に回り「分裂選挙」となる可能性もある。蔵内氏は「麻生先生は党を割るというようなことはお考えにならないのではないか」と今後の調整に期待を示した。
一方、谷口氏は福岡市博多区の党県連で推薦願を出した後、報道陣に「大学で学んだ公共政策を知事として実行に移す」と意欲を語った。
これまでに谷口氏は、小川、蔵内両氏の対立を回避するための選択肢として名前が取りざたされたことがあり、民主党県連の人選でも検討対象になっている。昨年の福岡市長選では自民党市議団から出馬を要請されたが固辞した。
経済界などには知事選での与野党相乗りを望む声が根強く、「谷口氏なら民主も自民も担ぎやすい」(連合福岡関係者)との見方もある。
3人が名乗りを上げたことを受け、国会議員や県議ら20人でつくる自民党県連の候補者選考委員会は、30日の会合で絞り込みを開始。現時点では「少なく見ても委員の4分の3が支持」(県連関係者)とされる蔵内氏が優位とみられる。